CASE STUDY

限られた人員で成果を上げる ー P&N BankのTotalAgilityとRPAを活用した自動化モデル

近年、金融機関では業務効率化と顧客サービス品質の両立が求められている。特に小規模な金融機関においては、限られた人員で多様な業務を迅速かつ正確にこなす必要がある。こうした背景のもと、オーストラリア西部のcustomer-owned bank(日本の信用金庫や信用組合に相当)であるP&N Bankは、TotalAgilityによる業務可視化・標準化と、RPAによる定型作業の自動化を組み合わせ、大きな成果を上げた。本記事では、その導入経緯や成果をもとに、国内企業にも参考となる業務改善のヒントを紹介する。

P&N Bankについて

P&N Bankは、西オーストラリア州で最大の地元資本・地元運営の銀行である。預金口座、決済・融資商品、保険、ファイナンシャルプランニングサービスなど、幅広いリテールバンキングサービスを提供している。

【課題】業務全体が見えず、顧客依頼対応に遅れが生じていた

P&N Bankでは、顧客からの依頼や取引処理の進捗を把握する仕組みが十分に整っていなかった。多くの業務はExcelなどで管理されており、処理の優先度や進行状況が関係者全員で共有できず、属人的な対応が常態化していた。結果として、顧客依頼に対する処理時間が長くなり、サービスレベルの安定維持が難しい状況であった。また、業務量の変動にも柔軟に対応できず、限られた人員による処理遅延や品質低下のリスクを抱えていた。こうした非効率な状況を打破し、業務全体を見える化して精度高く管理できる仕組みの導入が急務であった。

【解決策】TotalAgilityで業務可視化、RPAで定型作業を自動化

P&N Bankは、まずTotalAgilityを活用した業務管理システムを導入し、ローン申請や口座管理を含む約90種類の業務プロセスを可視化・標準化した。これにより、処理中の案件数や進行状況、滞留時間などをリアルタイムで把握可能となり、業務の優先順位付けや負荷分散が容易になった。さらに、可視化によってプロセスごとの改善ポイントが明確になり、業務処理スピードの底上げにつながった。次のステップとして、RPAを導入し、繰り返し発生する定型作業を自動化。データ抽出や外部システムとの連携、情報登録などをロボットが実行し、人的作業の負担を軽減した。これらの取り組みにより、業務効率化とサービス品質向上の両立を実現した。

【製品特長】業務の見える化と現場主導の自動化を両立する仕組み

TotalAgilityは、業務プロセスをデジタル化し、統合的に管理できるプラットフォームである。複雑な業務フローを可視化し、進捗管理やSLA(サービスレベル合意)の達成状況をリアルタイムで確認できる点が強みだ。P&N Bankでは、これを基盤にした業務管理環境を構築し、全社員が同じ情報をもとに迅速な判断・対応が可能になった。また、RPAはプログラミング不要でロボットを作成でき、業務部門の担当者自らが自動化を推進できるのが特徴である。これにより、IT部門に依存せず現場主導での自動化が進み、スピーディな業務改善が実現した。両製品の組み合わせが、可視化と自動化の相乗効果を生み出している。

【成果】生産性20%向上、SLA達成率ほぼ100%を実現

業務可視化とRPAの導入により、P&N Bankの生産性は20%以上向上した。顧客依頼や取引処理のスピードが改善され、バックオフィス業務におけるSLA達成率はほぼ100%を維持している。さらに、RPAロボットが年間数千時間分の単純作業を代替し、人的リソースをより付加価値の高い業務へ振り向けることが可能となった。手作業に伴う人的ミスも大幅に削減され、処理の正確性が向上。業務量増加にも追加採用なしで対応でき、コスト抑制と成長性の両立を実現した。この結果、組織としてのスケーラビリティが向上し、安定したサービス提供体制が確立された。

【まとめ】段階的な可視化と自動化が成功のカギ

今回の事例は、業務可視化と自動化を段階的に組み合わせることで、短期間で大きな効果を得られることを示している。特にTotalAgilityによる業務の見える化は、改善の着手点を明確にし、その後のRPA導入を効果的に進める土台となる。国内企業においても、まずは業務プロセスを定量的に把握し、優先度の高い領域から自動化を進めることが有効である。また、RPAを業務部門主導で活用できる体制を作ることで、IT部門の負荷を軽減しながら自動化を広げられる。本事例は、限られた人員と予算でも、生産性向上と顧客満足度向上を同時に実現できることを示す好例である。

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TotalAgilityについて

TotalAgilityは、ハイパーオートメーションを実現するための統合プラットフォームです。紙・PDF・Webフォームなどあらゆる入力データを取り込み、処理・判断・可視化までを一気通貫で実行できるのが最大の特長です。

主な機能は以下のとおりです:

  • マルチチャネルキャプチャ:紙・Web・PDFなど、複数の入力チャネルから情報を取得可能
  • AI-OCRとデータ抽出:書類を読み取り、必要な情報を自動で取り出す
  • ワークフロー自動化(BPM):部門をまたいだ業務の流れを設計・実行・管理
  • ビジネスルールエンジン:条件に応じた処理の自動分岐や判断を実現
  • リアルタイム分析・可視化:進捗状況やボトルネックをグラフで見える化

TotalAgilityは、RPAやAI、人の判断、外部システムとの連携を含むすべての業務プロセスを「設計→実行→監視→改善」まで一元的に管理でき、分断されていた業務の統合と標準化を可能にします。これにより、属人化の排除、ミスの削減、業務スピードの向上、そして顧客満足とコスト削減の両立を支援します。

国内ではオープン株式会社が、TotalAgilityの販売・導入支援・技術サポートを担当しています。ハイパーオートメーションの実現に向けたコンサルティングや、最適な技術の組み合わせ提案も行っております。導入のご相談や製品活用については、以下よりお気軽にお問い合わせください。

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※本記事は、Tungsten Automationが公開している「P&N Bank Supercharges Productivity and Supports Stellar Service with Robotic Process Automation」の事例情報をもとに編集・構成したものです。